お金と資産、ビジネスで
ちょっとウエを目指す情報サイト/Gold beans.

赤字から黒字へ戻す途中のベルグアースと、急拡大の翌期を横ばいに置いたフロンティア|決算ウォッチ

14日の日経平均は518円安と続落したが、プライムの78.6%は上昇した。値がさ2銘柄で718円押し下げた形だ。今日15日の発表は3社。注目はベルグアース(1383)で、前期3Qの営業損失2億2000万円から通期1億1000万円の黒字計画を置く。

コマンドY2026/09/15

赤字から黒字へ戻す途中のベルグアースと、急拡大の翌期を横ばいに置いたフロンティア|決算ウォッチ
  • 14日は日経平均518円安でもプライムの78.6%が上昇。値がさ2銘柄で718円の押し下げ
  • ベルグアースは前期3Q営業損失2億2000万円から通期1億1000万円の黒字計画
  • 14日引け後にTerra Droneが中間営業損失8億1900万円、サムコが34.3%増収計画を開示

この記事でわかること
・今日15日の決算発表は3社 ベルグアースとフロンティアを見る
・今日の相場観 日経平均は下げてもプライムの8割が上げた
・14日の答え合わせ 2社の数字は引け後に出た
・またぎ注意

今日15日の決算発表は3社 ベルグアースとフロンティアを見る

スタンダード2社、グロース1社。決算期は10月期2社、4月期1社。プライムの発表はない。

☆【注目度S級】ベルグアース(1383/スタンダード)10月期3Q

項目数字
前期3Q累計売上47億9700万円(3.7%増)、営業損失2億2000万円
今期中間期売上34億9600万円(9.1%増)、営業損失4300万円
前年中間期の営業損失2億3200万円 ── 1億8900万円改善
通期計画売上80億円(9.5%増)、営業利益1億1000万円、経常1億500万円、純利益5400万円
前期通期実績売上73億300万円、営業損失3200万円、経常損失2800万円、純利益4800万円
14日終値3005円(0.43%高)/出来高1200株

野菜苗の生産・販売で国内最大手。接ぎ木苗を農家に供給する事業で、収益が季節に大きく振れる。

Point:この会社は上期に損失を出し下期で取り戻す型だ。前期は3Q累計で2億2000万円の営業損失を出しながら、通期は3200万円の損失まで戻した。今期は中間期の損失が4300万円と前年から1億8900万円改善しており、通期は1億1000万円の黒字を置いている。私が見るのは3Q累計の営業損失がどこまで縮んだか。前期の同じ時点は2億2000万円だった。ここが1億円を切っていれば通期の黒字計画は射程に入る。出来高1200株の薄商いなので、数字が出たときの振れ幅には注意したい。

◎【注目度A級】フロンティアインターナショナル(7050/グロース)4月期1Q

項目数字
前期通期実績売上299億4800万円(47.3%増)、営業21億円(64.4%増)、経常21億800万円(66.4%増)、純利益12億4500万円(42.1%増)
今期通期計画売上301億円(0.5%増)、営業21億円(0.5%増)、経常21億1000万円(0.1%増)、純利益13億円(4.4%増)
14日終値1442円(4.12%高)/出来高1万7700株
直近3営業日4.95%高

イベントやキャンペーンの企画・運営を手がけるプロモーション会社。前期は売上が47.3%増、営業益が64.4%増と大きく伸びた。

Point:読みどころは会社が今期をほぼ横ばいに置いたことだ。前期に47.3%増えた売上を、今期は0.5%増の301億円。営業益も0.5%増で据え置いている。急拡大の翌期に慎重な計画を置く会社は珍しくないが、1Qがその線に乗るかどうかで見方が変わる。前期並みのペースで走っていれば計画が保守的だったことになり、逆に減っていれば前期が特需だったことになる。今日はその最初の材料が出る。

○【注目度なし】HODL1(2345/スタンダード)10月期3Q

14日16時30分に開示済み。3Q累計は売上5900万円(前年同四半期比39百万円増)、営業損失3億300万円(前年同四半期は営業損失3億7200万円)、純損失3億4700万円。

旧クシムで、今期に商号変更した。イーサリアムの保有とブロックチェーン開発が柱で、期末の自己保有暗号資産残高は652万5000円。旧経営陣のもとで子会社や資産が不当に流出した経緯があり、短信には継続企業の前提に関する重要事象等の記載がある。決算の数字と市場予想との差で株価が動くという当連載の切り口とは性質が異なるため、数字だけを置く。

今日の相場観 日経平均は下げてもプライムの8割が上げた

指標9月14日前日比
日経平均6万3492円99銭518円35銭安(▲0.81%)
TOPIX4058.2129.91pt高(+0.74%)
プライム平均株価+1.06%(中央値+1.01%)
上げた銘柄/下げた銘柄1221/31078.6%/19.9%

14日は指数が逆を向いた。日経平均は518円安だが、TOPIXは0.74%高、プライム平均株価は1.06%高で、値上がり銘柄は78.6%にのぼる。下げたのは指数のほうで、市場全体は上げている。

理由は寄与度に出ている。ソフトバンクグループが1銘柄で563円98銭、アドバンテストが154円47銭。2銘柄で718円の押し下げだ。日経平均の下げ幅518円より大きい。この2銘柄がなければ日経平均はプラスだった計算になる。キオクシアHD80円72銭、東京エレクトロン53円30銭と続き、押し下げ上位はAI・半導体で占められた。押し上げはリクルートHDの99円06銭が最大で、コナミG、ソニーG、バンナムHDと内需・ゲームが並ぶ。

日経平均は株価平均型なので値がさ株の動きがそのまま出る。プライム平均株価は1銘柄を1票として数えるため、値がさ株が下げても8割が上げていれば上昇になる。1.87ポイントの差が、その構造の違いだ。

※「プライム平均株価」とは、東証プライムに上場する全銘柄の前日比騰落率を、単純に平均した当サイトの独自指数(詳しくは記事末尾)。

今日15日からFOMC、17日から日銀の金融政策決定会合。 原油高とCPI上振れを受けた会合で、AI・半導体が売られた地合いはここに向かっている。

14日の答え合わせ 2社の数字は引け後に出た

銘柄14日終値前日比3営業日
Terra Drone(278A)2万310円▲3.29%+8.03%
サムコ(6387)8020円0.00%▲7.50%
ReYuu Japan(9425)255円▲3.04%+6.69%

14日付けの記事で3社を挙げたが、このうち2社の決算は引け後に出ている。したがって14日の値動きは決算を見ていない値段で、答えが出るのは今日だ。

Terra Droneは中間期の営業損失が8億1900万円だった。14日付けの記事で「2Q累計の営業損失が8億3000万円前後で収まるか」と書いた線の内側である。売上は22億3500万円で15.1%増。通期計画は営業損失16億5800万円のまま修正がなく、中間期でその49.4%を使った計算になる。前年同期の損失6億8100万円からは1億3800万円広がった。

サムコは前期が売上108億円(15.6%増)、営業30億400万円(28.2%増)、経常31億1000万円(31.0%増)で着地した。14日付けの記事では「7期連続の最高益のあとに会社が来期をどう置くか」を見ると書いたが、答えは強気だ。27年7月期は売上145億円で34.3%増、営業38億8000万円で29.1%増。経常38億4000万円は23.5%増で、8期連続の最高益を見込む。配当は75円を据え置いた。前期の3Q時点で進捗70.8%と書いた会社が、翌期にさらに3割増を置いたことになる。

株価は、Terra Droneが前日比3.29%安ながら3営業日では8.03%高、サムコは前日比変わらずで3営業日は7.50%安。どちらも決算前の水準だ。今日はここに数字が乗る。

またぎ注意

決算書Watchでは、またぎを推奨していない。
上がる株であれば、決算発表後も伸びるだろうから、そこで買っても遅くはない。
逆であれば、損切りしてマイナスを確定したほうがよい。
ただし、配当を目的にしている場合は、その限りではない。

今週の発表は今日が3社、16日が1社、17日が5社で、16日以降はすべてREITだ。事業会社の決算はほぼ今日で終わる。悩む場面が少ない週だが、そのぶん今日出る2社の数字と、昨日引け後に出た2社への値付けに材料が集中する。

拙著『10万円を1年で100万円にする株式投資術』にも書いたが、株が動くのは市場が見ていた線との差で、その差は発表という事実が出てからでないと測れない。損をしない、あるいは損を最小限にすること。それが私の基本的な考え方だ。

「プライム平均株価」について

東証プライムに上場する全銘柄の前日比騰落率を単純に平均した、当サイトの独自指標だ。時価総額でも株価水準でも重みをつけず、1銘柄を1票として数える。日経平均は株価平均型なので値がさ株の動きが大きく出て、TOPIXは時価総額加重なので大型株の影響が強い。計算には分割調整後の株価を使い、前営業日と当日の双方に終値がある銘柄だけを対象にする。9月14日の対象は1554銘柄だった。

これは日経平均やTOPIXより優れた指標という意味ではない。売買代金の大きい値がさ株の動きは、それ自体が相場の重要な情報だ。当社が独自に計算した指標であり、取引所等が公表する指数ではない。

※本文中の決算数値は、各社が公表した決算短信(ベルグアース:2026年10月期第2四半期(中間期)決算短信、2025年10月期第3四半期決算短信、フロンティアインターナショナル:2026年4月期決算短信、HODL1:2026年10月期第3四半期決算短信、Terra Drone:2027年1月期第2四半期(中間期)決算短信、2026年1月期第2四半期(中間期)決算短信、サムコ:2026年7月期決算短信)にもとづく。株価・出来高はJPX公式のJ-Quants APIによる9月14日終値時点の値で、株式分割を調整済み。プライム平均株価は東証プライム全銘柄の前日比騰落率を単純平均した独自指標で、時価総額や株価水準で重みをつけず1銘柄を1票として数える。当社が独自に計算した指標であり、取引所等が公表する指数ではない。日経平均の終値と前日比、銘柄別の寄与度は報道各社の配信記事による。TOPIXはJ-Quants APIによる。決算発表予定は日本取引所グループ(JPX)の公表資料による。

※本稿は、投資における情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株式の売買は自己の責任において、ご自身の判断で行うようお願いします。

10万円を1年で100万円にする株式投資術(コマンドY 著)

記事を書いた人

コマンドY

スイングトレーダー。著書に『10万円を1年で100万円にする株式投資術』(2026年7月発行)。決算を「地雷を避ける」ための守りの道具として読み、上がり始めを出来高で確かめてから乗ることを基本にしている。

著書をAmazonで見る →

この記事を書いた人

コマンドY

コマンドYスイングトレーダー

大学卒業後、メーカーを経て広告代理店にてPR・広報のコンサルとしてと企業支援に従事。ところが新型コロナと50歳の節目が重なり、「このまま真面目に働いていていいのか?」と自問自答。一念発起し脱サラして、FIREを目指してスイングトレーダーに転身。現実はまだ“たき火レベル”だが、日々発表される決算書とチャートの動向と格闘している。最近ではAIを駆使し、銘柄研究を行っている。

※このサイトは「事業再構築補助金」を活用しています